父の忸怩と私の矜持
作品を作る時に
父はまず漢詩を作っておりました
私も真似をして漢詩も作ったりしておりましたが
あまり心に響かないので
今は作っておりません
漢詩作りは決まりごとが多く
パズルのように、そこに当てはまる字を探し
意味に照らして置いていくように作ります
もっとうまくなれば
想い通りの文字を持ってこられるのだと思いますが
パズルを解く方に一生懸命になってしまって
いいたかったことを毎回曲げて
パズルの回答ありきになってしまうのです
そのうちまたチャレンジするかもしれませんが
当分は今のやり方で
私は題材をまず探したり選んだりすることから
作品作りを始めます
自分の心が動く題材が見つかれば
今度はそのイメージを
これは2015年の個展の折りの作品です
真ん中に「寿」という字が入っていますが
「寿」から始まって落語の「寿限無」をフルネーム
ぐるぐると渦巻きに書きました
「寿限無」を書こうと思ったらイメージが渦巻きになったので
渦巻きにして見ました
特に深い理由がありわけではありません
と、こんな感じに作るのですが
自分の作った作品は好きなものが結構あります
以前父は自分の作品を振り返り
「忸怩たる思いだ」
と苦虫を噛み潰したような顔をしておりました
私は結構自分の作品が好きなので
父も本当は気に入ったものも結構あったかと思っています
時代もあり
もちろん自分に厳しいということもあるのでしょうが
父は忸怩
私は矜持
思うようにいかないところも多々ありますが
その時頑張っていた自分はやはり大切に思います
父の忸怩の裏側を
聞いて見たかった
実は先日ちょっと聞いて見ました
「え????」
「軸かい???」
「回転???」
「ん〜…」
違うことになっていくので
途中で回転の話にいたしました(笑)
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